Last-Modified: Mon Nov 27 06:07:17 2006
というわけで行ってきましたよ。
どんなイベントだったかは、ぐぐる様を見てもらうとしまして。
全体的な話をすると、おおまかに三部構成で、 ある一定の「外」からの視点と、 「防哀愁螢紂璽轡腑鹹鷆ー圈廚箸い?訶世函? 47氏サイドというように分かれています。 まぁ、外サイドと守るサイドの話はいつも通りとして、 盛り上がっているのは最後の金子さんと壇さんの部ですね。 このあたりについて、簡単な感想とまとめです。
まず、slashdot.jpあたりでかなり酷い盛り上がり方をしていましたが、 主催側であるASCII24の記事が、 ほとんど実際のニュアンス通りになっています。
つまり、これは「守り」の一手なんですね。 「Winny.exeが外部に向けて何を公開しているか」をきちんとコントロールできないうちから、 Winny ネットワーク上のデータの消し方だとかを議論しても意味がないわけです。 何しろWinnyは当初から不具合の多いアプリケーションでしたが、 例えば話に出ていたような隠しフォルダを公開できてしまうとか、そういった基本的な部分を、利用者のスキル任せにしていた部分が数多くあります。 このような「手抜き」の部分をちゃんと実装することが、今すぐに出来る対策の一つとして有効であるのは確かです。
具体的な方策として、UPフォルダの設定ファイルの名前を変え、内容を暗号化するという策が出ていました。 しかしながら、Winny.exeと同じ権限でウイルスが動いてしまう以上、究極的には手はありません。 なので、金子さんが述べている、もしくは述べることができるのは基本的に「しておいて損はない」アプローチ以上のものではありません。
むしろ、私としては、スパイウェア検知と同様に、 Winnyの実行ユーザは管理権限を持たないという前提のもとで、上位の権限を持つアプリケーションが監視するのが筋だと考えています。 ネットワークアプリケーションであるWinnyを特権下で動かすことが良くない以上、 他の誰かが監視をしないといけないわけです。 その「誰か」として、ウイルスチェッカというのは素直な選択ではないでしょうか。
このように、「Winnyが何を公開するか」をきっちりコントロールすることが出来るようになって、はじめて、 自分以外が持って行ってしまった自分のデータをコントロールする、という「攻めの一手」が出来るのだと思います。 セミナー中にも出てきましたが、 「一度Winny ネットワーク上に展開され、 誰かがWinny外に持ち出してしまったデータは流通を止めることが出来ない」わけです。 可能性があるのは、「他の人がまだ気づいていないうちにその拡散を弱める程度です。 このあたりは、BBS ネットワークであったWinny2の目指していたところでもありますね。
ちなみに、某所にあるパッチには、 早速Upfolder.txtの名称変更処理が追加されていました。ご参考まで。
そうそう、NTFS ACLというのも全然アリですね。
ただ安くなって万歳、という立場が一方的な者であることには激しく同意。
現状で日本のISPのコスト構造が他国と比べて異常であることは踏まえた上で、 トラフィックがサービス提供者に集中する現在のモデルの上に立って現状の「ゆがみ」を直すべきなのか、 あるいは利用者もしくは第三者に負荷を肩代わりさせるモデルに移行するべきなのか、 という視点も、技術者には必要だと思う。
なお、私自身は広義には従量制に含まれる、それなりのサービス クラス化は必要だと考えています。 たくさん使う人はたくさん払うべきなのは水道もガスも電気も同じでしょう。 うちは夏は冷房フルに回してるので電気代毎月3万近く払っているわけです。 インターネット接続に払えない理由はありません。
ところで、あちこちで議論してる人達は当然この案は全文読んだんだよね? 私はまだ赤線引きながら読み途中ですが。 何カ所か気になる点はあるもののだいぶ良くできてると思います。
参考: 第1次情報セキュリティ基本計画
こっちが今後三年間の中期計画で、
セキュア・ジャパン2006は年度が入ってることから分かるように、基本計画に基づく各年度の推進計画になっています。